写真を撮りながら・・・レンズで見る形と色彩

ヨセミテ国立公園・セコイヤ国立公園
アメリカ合衆国カリフォルニア州

( 次ページ: フェリーに乗る  )
(  海事博物館 :前ページ )
(  インデックス・ページ  )
 

夏になればどこかに出かけたくなるのは例年のことだ。今年もまた、隣同士ともいえるようにネバダ州境に隣接するヨセミテ国立公園とセコイア国立公園に旅行した。 気が遠くなるほど平坦なサン・オーキン・バレーにコロラド川からの灌漑用水路が建設されてからは、一帯が広大な農業地帯になった。中でも干しぶどうの生産量は世界一である。ここを走り抜けて東のシェラネバダ山脈に分け入ったところに両国立公園がある。


ヨセミテ国立公園

ハーフ・ドーム(右)とテナヤ・キャニオン   

セミテの谷に入ってしまえば高い岩壁や木々にさえぎられ、全体を見渡すことは出来ない。先ず公園全体を見るに欠かせない場所が、グレーシャー・ポイントだ。 ヨセミテ公園の象徴として有名なハーフ・ドーム(2680m)より500メートルほど低いが、車で簡単に行けて全体を俯瞰できる最高の場所だ。ヨセミテ国立公園の広大な岩山や渓谷を見渡せて素晴らしい。 ヨセミテの谷は、大昔に氷河に覆われ花崗岩の岩山が削られた場所だから、岩肌は滑らかで氷河谷に特有なU字型を形成している。ハーフ・ドームもそんな時代に半分に割れ、片側だけが残ったようだ。


 

ネバダ滝(上)とバーナル滝を望む   

ーフ・ドームの右手には、スター・キング山(2755m)から流れ出るマーセド・リバー上流にあるネバダ滝やバーナル滝を見ることが出来る。 夏だから多くの滝の水量はずいぶん減っているが、この滝にはまだかなりの水があるようだ。この辺りのシェラネバダ山脈は一様に花崗岩の連続で、太古に湧き出したマグマの固まりだ。


 

<"コロンビア・ロックとビレジを見下ろす

ロンビア・ロック(1525m)の足元にヨセミテ・ビレジが点在する。谷を流れるマーセド・リバーの両岸は、森林に覆われ草原もあり、谷のエコ・システムを形づくる。 上から俯瞰すればこのようによく分かるが、谷に下りて散策すると高い木々に阻まれ方向感覚を失う。見渡す限りの花崗岩の岩山は、自然の巨大さとその力を垣間見せ、見るものを圧倒する。


 

ミラー・レークからノース・ドームを望む   

ーフ・ドームの足元にミラー・レークがある。春には水をたたえた、文字通り鏡のようにハーフ・ドームを映しこむ池になるが、土砂もたまり、水量の少ない夏には水溜りがある程度だ。 それでも子供たちにとっては格好のビーチで、水遊びに時を忘れている。


 

岩の上に腹ばうリス   

セミテ国立公園は細長い谷と、その周りに屏風のように立ちはだかる花崗岩の広大な岩山からなる。自然が良く保存されているから、熊や鹿などの大型哺乳動物や鷲や鷹などの猛禽類から小さい動物の宝庫だ。 キャンプ場のどんな食物も熊に襲われないよう、公園に準備してある金属の大箱に入れて保管しなければならない。うっかり車のトランクに入れておけば、翌朝は車が破壊されている経験をしなければならない。 そんな被害に遭っても、車保険がカバーするか疑わしい。右の写真のリスや下のステラーズ・ジェイ(カラス上科 Corvoidea)は偶然撮ったものだが、彼等のほうから出てきてくれたのでラッキーだった。 特にブルー・ジェイの兄弟のステラーズ・ジェイは動きが早く、写真に撮り難い鳥だ。

ステラーズ・ジェイ

 

セコイヤ国立公園

ジャイアント・セコイアの群生   
24ミリレンズを付けたカメラにも納まらない

 

コイヤ国立公園は、ヨセミテ国立公園の160Km程南に位置する。そのすぐ東は灼熱地獄の乾燥しきったデスバレー国立公園だ。セコイヤ国立公園の東端に4392mのウィットニー山があり、デスバレーは海面より85m程低い。 この間、115Km程隔たって4477mの落差があることになるが、その規模の大きさを考えると印象的だ。

西側の太平洋からサン・オーキン平野を越えて運ばれる水蒸気が、この高い山に阻まれて霧を生み、適度な雨をもたらし、特有の気候をつくる。 そんな場所にこのジャイアント・セコイヤ(Sequoiadendron giganteum)の巨木が群生する。杉の仲間で背も高いが、世界で一番重量のある樹木だという。サンフランシスコの北部からオレゴン州の沿岸部に自生するセコイア(Sequoia sempervirens)、一名カリフォルニア・レッドウッドと兄弟だ。 カリフォルニア・レッドウッドは世界で一番背の高い樹木だという。

 
 

倒木の下をくりぬいた道路   
<"

寿命になったり強風で倒れたりするジャイアント・セコイアは、時として観光の邪魔になる。自然のままにするのが原則だが、このようにくりぬいて見所の一つになったりもする。

立ち枯れても背が高いジャイアント・セコイア

 

 

モロ・ロックの頂上   

モロ・ロックへの階段

 

からのルートでくねくねとジャイアント・フォレストに登りつくと、見晴らしの良いモロ・ロックに登ることが出来る。標高2050mのこの大岩は周りをずっと見渡せ、絶好の観覧席だ。 なるほどジャンアント・フォレストにはジャイアント・セコイヤだけでなく、ジャイアント・ロックもあるのかと感心することしきり。


 

モロ・ロックからシェラネバダの西を見る

ロ・ロックから東を見るとまだ高い山脈が続くが、西側はシェラネバダ山脈が低くなり、サン・オーキン・バレーに続いている。この方角から湿った風が運ばれ、ここに霧をつくり雨を降らせる。 ジャイアント・セコイアにとっては理想的な環境なのだろう。1本のセコイアが発芽して、2000年も生きる環境をつくってきた地形なのだ。 カリフォルニア・レッドウッドもここに自生するジャイアント・セコイアも、酵素を出して害虫や病気などから自衛する能力があるらしい。気候的な環境だけでなく、自衛能力があるので2000年も生きるのだろう。

 
( 次ページ: フェリーに乗る  )
(  海事博物館 :前ページ )
(  インデックス・ページ  )
 

コメントは「ヨセミテ国立公園・セコイヤ国立公園」と題し、gdolboysdg@aol.com までメール下さい。
© : 本ページの全ての写真や文章、その他の内容の著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。)

Ver.071307